日本の会計・人事を変える。”もっとやさしく””もっと便利に”企業のバックオフィスを最適化。

JBCCホールディングス株式会社様

グループ経営管理とタレントマネジメントの実現でグループ力を強化SuperSream-NX導入でオフィスショーケースを実践

JBCCホールディングス株式会社様

■事業内容 : 情報通信業

情報ソリューションやディストリビューション、製品開発製造、シェアードサービスを提供するJBグループにおける純粋持株会社

導入の背景

基盤強化を図るべく財務会計及び人事給与システムの刷新へ

JBCCホールディングス株式会社

日本初の漢字変換可能なオフィスコンピュータを手掛けるなど、オリジナル製品の開発からスタートしたJBCCホールディングス株式会社は、1983年には日本アイ・ビー・エム株式会社との資本提携を行うことでIBMトップディーラとしての地位を確立。2006年にはホールディングス体制へ移行するなど、堅調にビジネスを拡大させている。現在は、成長基盤の確立と強い体質への改革を掲げ、医療分野や環境・エネルギー分野におけるIT化を強力に支援する中期経営計「Innovate2013」を推進しており、自ら活用してみることでお客様に最適なIT活用を提案する「オフィスショーケース」の考え方のもと、豊富な実績と自社で培った経験を武器に様々な課題に応えるソリューションを提供している。

そんな同社が新たに財務会計及び人事給与システムの刷新に動いたのが2012年、グループ経営管理や人事におけるタレントマネジメントの実現を目指すプロジェクトがスタートした

導入前の課題

制度改正への対応と人事情報の可視化が大きな課題に

JBCCホールディングス株式会社

今回のプロジェクトでは、財務会計システムと人事給与システム双方が刷新のターゲットになっていたが、それぞれ個別に検討が進められていた。まず人事において課題としていたのは、システムの硬直化により人事制度改定に十分対応できずに手作業が増加していることや、人事情報が散在しているために十分な活用ができていないことだったと語るのは、JBグループにおいて人事および総務業務を取りまとめているC&Cビジネスサービス株式会社 執行役員 人事総務担当 小野 勝氏だ。

「もともと給与計算業務を行うシステムとして構築したものだったのですが、人事制度の改定に十分対応できておらず、各種データの作成や昇給などのシミュレーションはExcelを駆使して手作業で行うしかありませんでした」。結果、作成したデータを各担当者が管理する状況になっており、システム監査上においてもセキュリティ対策が大きなテーマとなり、何らかのシステム化が求められたのだ。

また人事情報が一元管理されておらず、現場で有効活用できる人事情報の可視化が望まれていたと小野氏。「どういう経験や資格を持った人がどの部署にどれくらいいるのか、という情報が把握できていませんでした。人事戦略上、人事情報をしっかり整備して人材の適材適所を実現する必要があったのです」。お客様に最適なサービスを提供するためにも、クループ全体での人事情報の見える化が必要不可欠だったのだ。

財務会計に関しても、制度改正に対する課題が顕在化していたと同社 執行役員 経理財務担当 高橋保時氏は当時を振り返る。

「基幹系にあたる販売管理システムと財務会計システムが連携しており、制度改正に合わせてシステムに手を入れると、販売管理システムに与える影響が大きかったのです。それが理由で、導入してから10年間ほど経過した時点でもほぼバージョンアップできず、制度改正には毎回Excelを利用して手作業での対応を余儀なくされていました」。

Excelで作られた帳票は管理帳票を含めると200種類を超えるまでに膨らんでおり、人事給与システム同様何らかの対策が求められた。もちろん、将来的なIFRS対応も視野に入れての刷新だったと高橋氏。

システム選定と導入

機能過多に陥らない最適なコストパフォーマンスが魅力

JBCCホールディングス株式会社

それぞれ個別にシステム選定に入るなかで、先行していたのは小野氏が担当する人事給与システムだった。同グループ全体でシェアできる、最適なタレントマネジメントが可能な仕組みを検討するべく複数の製品を評価したものの、製品選定は非常に難しいものだったと小野氏は振り返る。

「製品の中には私どもがやりたいと思っている機能が全て入っている上に「こんな機能も」と思うものもあり、全ての機能の内、どのくらい使うのかと悩むこともありました。また、目標管理や勤怠管理など、我々独自で構築してきたものとうまく連携させたいとも考えていました。すなわち、使わない機能は極力省いた、既存のシステムの連携のしやすい、コストパフォーマンスに優れたものが何よりも求められていたのです」。

もちろん、製品選定の根源にはオフィスショーケースの考え方がしっかりと根付いている。「我々が取り扱うものを自社内に展開するのはもちろん、そのパッケージに対して独自ソリューションをアドオンしながらお客様への提案の幅を広げていきたいと考えていました」。

財務会計システムについて高橋氏が求めていたのは、販売管理システムなどバージョンアップを阻んでいた他システムに影響されずに利用できる環境だった。

「会計に関しては基本的な機能はどの製品にも網羅されています。必要な機能を見極めたうえで、コストパフォーマンスで判断しました」。

また、管理会計で活用できる帳票など、ある程度標準化されているものが備わっているパッケージで、一般の事務メンバーが集まっている経理財務部門でも十分活用できる使い勝手のいいシステムが必要だった。

「SuperSream-NXグループ経営管理は、さほどシステムに精通していない我々でも十分に使いこなせるものでしたし、そこから自分たちでもアレンジできる拡張性の高さもポイントでした。実際に何度もデモを行ってもらう過程でその使い勝手を確認していったのです」。と高橋氏は語る。

連結処理のための連結パッケージとの相性も重要な選定ポイントだった。「最終的には連結処理が必要ですが、連結パッケージとシームレスに連携できるところも評価できたところです」。と高橋氏。同時にWebブラウザで利用できることで、グループ企業全体でのシェアード化にも適したパッケージだと判断したという。

これら財務会計及び人事給与システムに求められる要件を総合的に判断した結果SuperSream-NXが同グループの経営基盤に採用されることになる。

導入効果

グループ6 社でのシェアード化で帳票削減とタレント管理の統合基盤を整備

現在は、SuperStream-NX統合会計・債務管理及び固定資産管理、人事管理、給与管理、人事諸届・照会を導入しており、グループ6社でシェアードサービスを展開している。グループ全体では2700名ほどの従業員がおり、これまで各システムに散在していた人事マスタ及び人事情報の整備をSuperStream-NXをコアにして各システムと連携をとる計画だ。また、勤怠管理や目標管理など既存システムとの連携は自社開発ツールを活用しており、Web給与明細も同社独自のソリューションを利用し、グループでシェアしている。

「パッケージと我々のソリューションを組み合わせてお客様に提供する“オフィスショーケース”を意識した運用となっています」(小野氏) 。

また会計部分では、SuperStream-NXが持っている標準的な帳票を利用することで、Excelにて作っていた帳票のおよそ50%を削減することが可能になっている。

「総勘定元帳などのアウトプットは標準的な帳票で十分対応できます。別途作成していた帳票自体を減らすことで、作業工数の2割程度は削減できるはず。決算の早期化や入力ミスの撲滅、連結会計へのシームレスな連携なども考えると、財務会計及び人事給与のシェアードサービスによって様々な効果が期待できます。このWebブラウザで動作するSuperStream-NXをベースに、業務の標準化にチャレンジしているところです」(高橋氏)。

なお、グループ経営管理では、シェアードサービスを提供している個社ごとの決算レポートをドリルダウンすることで情報を詳細に確認できるようになっている。スピーディな情報共有が可能になるなど、様々な場面での情報活用が期待されている。

現在は基本的な人事情報をシェアードサービスによって一元的に管理しているが、本来の目的であるタレントマネジメントについては、今後も議論しながら進めていくと小野氏。なかでも難しいのは、経験をどうタレントマネジメントに組み込むのかというポイントだという。

「どんな業界のどういったプロジェクトを、何の役割で関わったのかという経験がしっかり統合管理できるようにしたいと考えています。ハードルは高いですが、様々なディスカッションを通じて最適なものを作っていくつもりです」(小野氏) 。

この人事情報の更新には、SuperStream-NX人事諸届・照会が持っているワークフロー機能を活用していく予定だ。

JBCCホールディングス株式会社

今後の展望

シェアードサービスの拡大と科目マスタ統合など基盤強化を目指す

今後の展望については、SuperStream-NXで会計業務を開始したのは6社ほどだが、これを随時拡大していきたいと高橋氏は語る。「グループ全体で活用することによって、業務の標準化やレポートの統一などその効果は大きいと考えています」。また、個社ごとの科目マスタが統合できれば連結にそのままデータ投入が可能となるだけでなく、IFRSへの対応も実現しやすい。科目マスタの統合は今後進めていきたいという。

また、SuperStream-NXグループ経営管理を積極的に育てていきながら、同社独自のWebレポートもあわせて活用していきたいと高橋氏。「個社ごとに見るべき指標は異なっているはずですので、会社に合わせて発展させていくべきです。自由にカスタマイズができるようになれば、計数管理をしている人たちにもっと役立ててもらえる仕組みになるはずです。今後は、グループ各社の意見をもらいながらオリジナルの管理会計を発展させていきたい」。

人事面では、タレントマネジメントに向けたDBの整備を進めながら、グループ全体で共有して利用できる環境を整えていきたいと小野氏。検索機能の充実など様々な活用の幅を広げながら、SuperStream-NXを同グループの経営基盤としてさらに成長させていきたいと熱く語っていただいた。

お客様情報

会社名 JBCCホールディングス株式会社
本社 東京都大田区蒲田5-37-1
URL http://www.jbcchd.co.jp/
従業員数 2,784名(2013年4月1日現在) ※グループ社員含む
事業内容

情報ソリューションやディストリビューション、
製品開発製造、シェアードサービスを提供するJBグループにおける純粋持株会社

※本導入事例に記載された情報は初掲載時のものであり、閲覧される時点では変更されている可能性があることをご了承ください。