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中興化成工業株式会社様

蓄積された情報を容易に展開、データ活用のしやすさが大きな魅力mcframe との連携とグローバルニッチな企業を支えるSuperStream-NX

中興化成工業株式会社様

■事業内容 : 製造業

高機能樹脂の総合加工メーカーとしてファブリックや高機能性フィルム、高周波基板、建築用膜材などさまざまな製品を提供。航空・宇宙から通信、半導体、プラント、自動車、建築、食品、医療、環境などさまざまな分野に求められるソリューションを製品開発するなど、ふっ素樹脂・シリコーン樹脂の加工製造を手段として顧客の課題を解決するソリューションを提供、長年培われた高度な技術開発力を生かしてさまざまな高機能製品を生み出している。

導入の背景

グローバルニッチな高機能樹脂の総合加工メーカー

1963 年に創業、高機能樹脂の総合加工メーカーとしてファブリックや高機能性フィルム、高周波基板、建築用膜材などさまざまな製品を提供している中興化成工業株式会社。航空・宇宙から通信、半導体、プラント、自動車、建築、食品、医療、環境などさまざまな分野のニーズに応える製品を開発し、ふっ素樹脂・シリコーン樹脂の加工製造を手段として顧客の課題を解決するソリューションを提供するメーカーだ。「未来を創造する」を企業理念に、長年培われた高度な技術開発力を生かし、さまざまな高機能プラスチック製品を生み出している。

粘着テープ集合写真「プラスチック加工を手掛ける多くの企業が加工方法を強みとして複数素材の樹脂を扱うなか、我々は扱う樹脂を限定して多品種少量の製品を多くの業界に展開しているのが特徴の1 つです」と取締役 執行役員 コーポレート第2 本部長 新川 武雄氏は説明する。

なかでも、建築用ふっ素樹脂膜材の初の国産化に成功して以来、スタジアムや駅など国内外の建築物の屋根材に採用されている「建築用ふっ素樹脂膜材」のトップメーカーとしてグローバルで高いシェアを誇っており、2020 年にはグローバルニッチトップ企業100 選に選ばれるほど。欧米やアジア、中東など海外ネットワークを通じてグローバルにビジネスを展開するなど、ふっ素樹脂を加工する高い技術力を武器に業界を強力にけん引している。

導入前の課題

オフコン上で手組みされた基幹システムからの脱却が必要に

そんな同社では長年オフコン上で構築されていた基幹システムを運用しており、会計はもとより、販売管理や生産管理などすべての業務基盤を独自に開発されたオフコンアプリケーションで運用してきた経緯がある。

sinkawa「それぞれ手組みにて構築されたシステムを運用してきましたが、社内の開発メンバーの高齢化が進みつつあり、後任にオフコンを学ばせるわけにもいきません。もはや自社開発だけでは業務上厳しい状況に置かれていたのです」と情報システム課 課長補佐 山本 久範氏は当時を振り返る。

特に法制度対応はシステム外にて実施するなど、アナログ的な処理も少なくなかった。そんな状況が続くなか、2013 年には業務の見直しを含めたNBO(Next Business Operation)プロジェクトがスタートし、会計も含めた生産管理や販売管理、原価管理など基幹業務のあるべき姿を検討したうえで、新たな基幹システムの整備を目指すことに。理想と現実のフィット&ギャップを行い、必要な機能を絞り込んだうえで、まずは基幹システムとして製造業に強みを持つ基幹業務パッケージであるmcframe を選択。

「スクラッチ開発から脱却し、パッケージを利用することを前提に製品選定を行いました。海外ベンダのソリューションも候補にあったものの、最終的には国産のソリューションであるmcframeを選択したのです」と山本氏。

当時選定に関わった新川氏も「海外のソリューションは自由度が高すぎて、具体的に業務に落とし込むイメージが付きにくかった。その点mcframe は業務がイメージしやすかったのです」と語る。

システム選定と導入

mcframe との連携で業務効率化につながるSuperStream

基幹システムを選定した後には、mcframe とデータ連携しながら日々の仕訳や決算処理などを実現するための会計システムを新たに決定する必要があった。そこで重視したのが、業務効率化につながるかどうかという視点だ。

yamamoto「システム更新のタイミングに関わらず、業務効率化や業務の品質向上は永続的なテーマの1 つです。その意味では、基幹システムとして導入を決めたmcframe との連携が柔軟で、処理の自動化が可能な限り実現できるものが必要でした」と山本氏。

そこで注目したのが、会計ソリューションであるSuperStream だった。「mcframe との連動性が高い国産のソリューションとして、SuperStream パートナーである株式会社WorkVision から紹介いただきました。オフコン時代から自動仕訳などの機能を実現していたため、新たな環境でも自動仕訳に対応できるものが必要だったのです。業務効率化に資する環境づくりとして、mcframe と連携できる仕組みが備わったSuperStream が、我々にとって最適な仕組みだと判断しました」と山本氏。


情報システム部門がある福岡本部にWorkVision のサポート拠点が近く、万一の際にも対応が迅速である点も高く評価し、SuperStream が選択されたのだ。その後、旧バージョンであるCORE シリーズのサポート切れに伴って安全なデータ移行が可能な環境を第一義にバージョンアップを実施、同社のビジネスを支える会計システムとしてSuperStream-NX が活用されることになる。

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導入効果

情報活用しやすく使い勝手の面でも業務の効率化に貢献

現在はSuperStream-NX 統合会計の財務会計や支払管理、債権管理、そして固定資産管理を活用しており、Citrix が提供するアプリケーション仮想化を経由して各拠点にて仕訳入力したものを本社側で確認することで、日々の仕訳処理や月次および決算処理などを行っている。経費精算に関してもSuperStream-NX と連携することでシステム化を実現しており、オフコン時代に比べて効率的な処理が可能になっている。

「経費精算に関しては、従来に比べて半分以下の時間で処理できるようになっており、効率化に貢献しています」と山本氏は説明する。

実際には外部の経費精算ソリューションをワークフローとして利用し、SuperStream-NXと連携することで効率化を実現している。またグループ会社の処理については、ログインし直すことなくドロップダウンリストから会社の切り替えを行うだけで処理が継続できるため、連結処理時の資料作成も容易だと評価が高い。

mcframe とは専用のインターフェースである「Linkfor SuperStream-NX」を用いて連携が行われており、売上仕入、原価、入金予定、支払予定などの情報がSuperStream-NX 側に提供され、自動仕訳が可能な形となっている。SuperStream-NX とmcframe を連携させることで、それまでの標準原価より実態に沿った精緻な原価計算処理を実現できたという。

「以前はmcframe 側の標準原価にて原価計算を行っていましたが、SuperStream-NX側が持つ正しい数字をベースに正確な原価計算が実施できるようになったことで、経営判断の資料としての信頼性は向上しています」と山本氏は評価する。

また、mcframe には期末調整を行う機能が存在しておらず、3 月に締めた後に届いた請求処理についてはSuperStream-NX にて決算仕訳を行ったうえで、4 月の段階で原価計算を実施した後に、SuperStream-NX にて逆仕訳を行って取り消し処理するといった連携も実施しているという。

nodaSuperStream-NX が持つ機能のなかで特に便利に感じているのが、各画面にて必要な情報を右クリックだけでExcel に展開し、報告書など資料作成に役立てることができる点だ。

「以前に比べて情報活用しやすくなっている点はとても助かっています。複数画面を立ち上げて昨年度の推移表を確認しながら期の初めの推移を確認したり、元帳を開きながら仕訳処理を行ったりなど、業務を行ううえで利便性の高い機能が豊富に備わっています」と、実際に業務を推進している総務・財務部 総務担当課長 野田 士朗氏は評価する。


また現場からは、トップ画面に個人ごとに必要なメニューへのショートカットを設定できる「マイメニュー」機能や、グリッド表示などの使い勝手の面の評価が高い。グリッドはカラムの入れ替えや枠幅などの変更が容易で、項目の入れ替えも作業しやすい形に自由に調整できる。わざわざ報告フォーマットの項目に合わせてCSV でデータを抽出せずともグリッド表示上で自由に変更できるため、メリットが大きいという。

SuperStream-CORE シリーズの導入からSuperStream-NX への移行、アドオン開発は株式会社WorkVision が担当している。「移行もトラブルなくスムーズで、社員への操作教育もきちんとしていただいた。日々のトラブル対応にも満足しています」と山本氏は語る。

今後の展望

売掛金管理や管理会計などSuperStream-NX での集約化を目指す

今後については、税務申告ソフトとの連携を通じて申告業務の効率化を図りながら、電子帳簿保存法への対応などに向けた環境整備を進めていきたいという。

「現在お願いしている税理士法人で扱っているツールではSuperStream-NX との連携が難しいものの、SuperStream-NX が対応している達人シリーズなどへの移行も含め、税務申告の電子化によって業務の効率化をさらに進めていきたい」と野田氏。

2022 年1 月から開始予定だった電子取引に関わる電子データの保存義務については、現在は猶予期間が2 年ほど伸びている。そこで、すでに決定していたデータ保存に関するルールを適用して運用を着実に進めていきながら、法律の運用状況に応じてシステム化への取り組みも検討していくという。また、請求書など紙文書からの入力効率を高めるべく、AI-OCR など新たなテクノロジーの導入についても期待を寄せているという。

「現状は紙で届いた請求書などは各拠点に入力してもらっていますが、この入力業務の効率化に向けSuperStream-NX AI-OCR について検討していきたい」と新川氏に今後の展開について語っていただいた。

パートナー情報とコメント

株式会社WorkVision

お客様情報

会社名 中興化成工業株式会社
本社 東京都港区赤坂2-11-7
URL https://www.chukoh.co.jp/
従業員数 450 名(2020 年4 月1 日現在)
事業内容 高機能樹脂の総合加工メーカーとしてファブリックや高機能性フィルム、高周波基板、建築用膜材などさまざまな製品を提供。航空・宇宙から通信、半導体、プラント、自動車、建築、食品、医療、環境などさまざまな分野に求められるソリューションを製品開発するなど、ふっ素樹脂・シリコーン樹脂の加工製造を手段として顧客の課題を解決するソリューションを提供、長年培われた高度な技術開発力を生かしてさまざまな高機能製品を生み出している。

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