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株式会社マツシマホールディングス様

6つの異なる会計システムをSuperStream-NXで統合
手作業による合算処理の業務効率を劇的に改善

株式会社マツシマホールディングス様

■事業内容 : 卸売/小売業

MAZDA、Mercedes-Benz、Volkswagen、Audi、BMW、MINI、smart、PORSCHE、MASERATI、SUZUKI車の正規ディーラー

導入の背景

ディーラー各社から提供される6つの会計システムを運用

1955年に京都マツダの前身となる平安マツダ株式会社を創業し、現在は複数のプレミアムブランドを手掛けることで京都における輸入車ディーラーとして確固たる地位を確立している株式会社マツシマホールディングス。

「MAZDA」をはじめ、「Mercedes-Benz」「Volkswagen」「Audi」「BMW」「MINI」「smart」「PORSCHE」「MASERATI」「SUZUKI」など10ものプレミアムブランドを取り扱う正規ディーラーという、多ブランド多店舗を展開するビジネスの先駆けとして業界を牽引。各種中古車の販売や新車・中古車の輸出、自動車の修理・整備、自動車部品・用品の販売、レンタカー事業など車に関わるさまざまな事業を展開している。2019年度は、2018年度に「進化」させてきたディーラーとしての地位を「浸透」させていくのが大きな目標となっている。

そんな同社では、取り扱う各メーカーから提供されている会計を初めとした業務システムを基本的に活用し、それぞれ営業領域や整備・サービス領域、そして会計領域などの業務に使用している。それぞれ独立した6つのシステムを同時に運用しているため、グループ全体で数字を見る場合は、各会計システムからデータを手作業にて抽出し、Excelなどを用いて数字を合算、管理部門として必要な各種帳票を作成する必要がある。

導入の課題

属人化によって問い合わせ対応に課題、試算表1つ作成するだけでも大きな負担

ブランドごとに異なる会計システムを運用しているだけに、各会計担当者は専門性が高く、運用そのものが属人化せざるを得ない状況が続いていたと専務取締役 管理本部長 大住 拓哉氏は現状を振り返る。「海外ブランドの場合、その国の仕組みを日本の会計処理に合わせてローカライズさせているケースが多く、使い勝手が十分に考慮されていないものもあります。システム更改も頻繁に行われるため、担当者に属人化せざるを得ない状況が続いてきました」。それゆえ、営業店から問い合わせがあった場合は、そのブランドの会計担当者以外では対応できない場面が続いていたという。「担当者が不在のときは、他の会計担当者がいるにも関わらず、その問い合わせに対して回答できないことも。いろいろやり方を変えてみたものの、結局解消するまでには至らなかったのです」と大住氏は課題を吐露する。

また、各システムから出力される帳票は当然ながら統一されておらず、試算表1つ取ってみても科目体系や記載される情報がバラバラの状態。「銀行をはじめとした取引のある金融機関側でも決算時には我々の数字を自社のシステムに落とし込む必要があるため、数年ごとに行われるローテーションで銀行担当者が変わるたびに我々の状況を新たに理解していただく必要があり、その都度問い合わせを含めたやり取りが発生することも。金融機関からは、できればブランドごとにバラバラの帳票ではなく、1つの統一されたフォームの帳票を提供して欲しいという要望が上がっていたのは事実です」と管理本部 経理担当 部門長 三上 信夫氏は当時を振り返る。

システム選定と導入

直感的で使いやすい基盤としての魅力を高く評価

確かに、各ブランドから提供されている業務システムそのものを刷新することはできないが、会計情報を一元化する仕組みを構築することで、担当者不在でも確認が可能になり、同じ管理体系で全ブランドを横串で管理できるようになると考えた大住氏。

「これまでの手作業での集計業務から脱却し、自動化できる環境を整備しようと考えたのです」。そこで注目したのが、SuperStreamパートナーである株式会社エス・エス・ケイ・コミュニケイションズの提案で、6つの会計システムからデータを自動抽出し、会計情報を一元管理する受け皿としてSuperStream-NXを導入するというものだ。「データの取り込みが容易で、共通した財務資料が帳票として出力できる基盤が必要でした。問い合わせ対応も含めると、誰にでも触りやすい汎用的な仕組みが求められますが、SuperStream-NXであれば直感的でわかりやすく、使いやすいと感じたのです」と三上氏。

経理部門の他のメンバーたちに見てもらったところ、これならマニュアルがなくても使えそうだと好評を得たという。

SuperStream-NXの拡張性も評価ポイントの1つだった。組織を階層で分けて管理できるグループ会計に対応したSuperStream-NXであれば、将来システムの統合が行われたときにも十分対応できると評価したという。他にも、6つあるシステムが定期的に更改を迎えるなかで、情報の一元管理を行うための器としての汎用性にも注目した。「更改のたびに連携先のシステムの修正が必要では、コストばかりが積み上がって現実的ではない。データ変換用のツールなど、外部システムとシームレスに連携できる点もSuperStream-NXを高く評価したポイントの1つです」と大住氏。

6つの会計システムはデータを自動でエクスポートする仕組みが不十分であるため、データの出力にはRPAを利用する。会計担当者と全く同じ手順でRPAが画面を操作することで、人手を介さない自動エクスポートが実現するのだ。 結果として、SuperStream-NXが6つの会計システムからのデータを一元管理するための基盤として採用されることになる。

導入効果

ボタン1つで連結情報を抽出、 決算処理の業務負担を大幅軽減

現在は、各ブランドが展開する6つの異なる会計システムからRPAによってデータを抽出し、変換ツールによる統一した科目体系への変換処理を経て、プライベートクラウド環境としてAWS上に展開したSuperStream-NXにデータを書き込むことで、グループ全体での情報の一元管理を実現。連結対象となる11社と個別1社の仕訳レベルの会計データが月次で取り込まれるようになり、これまで手作業だったグループ全体の会計情報がボタン1つで抽出できるようになっている。

各担当者が1週間ほど掛かりきりで処理していた連結決算処理も、各会計システムが締まった段階ですぐに処理にとりかかれるため、管理部門の経理作業の省力化が図られている。「以前はすべての取引明細を吸い上げ、その中からグループ間取引を抽出したうえで合計数字のなかで相殺する処理を手作業で行っていました。今後は勘定科目を工夫することで相殺処理を自動化して、人手を介さずに連結決算処理が可能になります」と大住氏。

現状は運用を始めた段階で本格運用はこれからの予定だが、「試算表が統一されたフォームで出力できるようになり、手動で行われてきた連結作業の大半が自動化されることで、作業負担が軽減されます。情報提供がすぐに行われるようになることで経営判断の迅速化にもつながるはず」と三上氏は期待を寄せている。 また、手作業による月次の資料からは売上や営業原価といった大きな単位でしか把握できなかった情報も、仕訳レベルの情報がSuperStream-NXに取り込まれることで、管理会計上必要な細かな情報まで追いかけることができるようになる。「対外的な資料作りの負担も軽減されるだけでなく、問い合わせの際には、急ぎであれば休暇中の担当者に連絡を取ったり倉庫へ帳票を探しに行ったりといった、目に見えないコストも大幅に削減できるようになります。ワンタッチでグループ全体の合算データが作成できることで、大幅な効率化につながることでしょう」と大住氏は評価する。

SuperStream-NXについての使いやすさは高く評価されている。「海外製品を一部日本仕様にカスタマイズした各ブランドの会計システムに比べて、見やすく、機能や帳票を探す際も検索から目的の情報にたどり着きやすい。使い勝手が大幅に向上しており、壁を感じることなくスタッフレベルにも落とし込むことができる」と三上氏は力説する。

今後の展望

データ活用を進めながらディーラー指定のないシステムへの展開を希望

今後については、各現場や営業企画といった本社機能の一部にもSuperStream-NXを展開し、問い合わせ対応はもちろん、実績データを活用しての営業戦略の立案など、さまざまな場面で会計情報を活用していきたいと意欲を見せる。「以前は我々会計部門から営業店向けに利益率やその店舗の強みなどを分析したレポートを出していた時期もありましたが、手作業での資料づくりに時間がかかることで、できなくなっていました。SuperStream-NXを利用することでデータを簡単に出せるようになるので、ぜひ復活させていきたい。きちんと定期的に情報配信すること営業店側にも数字を見る癖を身につけるのがねらいです」と大住氏。

またディーラー側で業務システムが提供されていないブランドについては、同社自ら会計システムを展開しているが、今回SuperStream-NXにて情報の一元管理を行ったことで、縛りのないブランドへの横展開を進めていきたい考えだ。「SuperStream-NXで一元管理できる環境を整えたことで、システムが提供されていないブランドへSuperStream-NXを横展開していく方が作業の負担も少なくなります。できるだけ早くSuperStream-NXの展開を進めていきたい」と三上氏。

実は検討過程でSuperStream-NXを各担当者が入力するインターフェースとして活用し、SuperStream-NX内の情報を変換して各ディーラーシステムにデータ投入する方法も検討したものの、一部販売管理側からの自動仕訳などが発生するため、現場の仕組みを一本化することは難しいと判断した経緯がある。それでも、各会計担当者の属人化を防ぎ人材のローテーションなども考慮すると、SuperStream-NXを中心とした処理に切り替えることが理想的なのは間違いない。うまく実装できる方法を今後も模索しながら、SuperStream-NXをさらに活用していきたいという。

SuperStream-NXの採用により業務の効率化が実現し、今までは年に1度だけ連結決算データを作成していたが、今後はリアルタイムで出すことができるようになる。こうして収集された会計データをこれからどうやって活用できるかが経営課題であると、大住氏は意欲的に語られた。

パートナー情報とコメント

(株)エス・エス・ケイ・コミュニケイションズ

経営課題を解決するパートナー

「ITを利活用し、お客様の経営課題を解決すること」これが当社の使命です。

マツシマホールディングス様では、SuperStreamとRPAの導入により、レポート出力までのリードタイムの短縮と省力化を実現しました。

今回のシステム構築が、決算の早期化および迅速な経営判断につながると考えております。

めまぐるしく変化する環境に対応するためには、業務効率化とITの活用が不可欠です。
お客様の経営課題を解決するパートナー・お客様の経営戦略を支援するパートナーとして、これからも活動を続けてまいります。

株式会社エス・エス・ケイ・コミュニケイションズ
コンサルティング&ソリューション事業部 会計グループ
マネージャー 藤井 彰暢

お客様情報

会社名 株式会社マツシマホールディングス
本社 京都市右京区西院寿町40番地の3
URL https://matsushima-hd.co.jp/
従業員数 約550名(グループ含む)
事業内容 MAZDA、Mercedes-Benz、Volkswagen、Audi、BMW、
MINI、smart、PORSCHE、MASERATI、SUZUKI車の正規ディーラー

※本導入事例に記載された情報は初掲載時のものであり、閲覧される時点では変更されている可能性があることをご了承ください。