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日本で利用されているRPAにはどのようなものがあるのか(その2:国内製品)ITリテラシーがほとんど必要ないWinActor、ロボオペレータ

日本で利用されているRPAにはどのようなものがあるのか(その2:国内製品)ITリテラシーがほとんど必要ないWinActor、ロボオペレータ

 中田 清穂(なかた せいほ)

さて、前回のコラムでは、日本企業で使われているRPAについて、主な海外製品を4つご紹介しました。

今回は日本で開発されているRPAをご紹介します。

私が知る限り、日本企業で使われている主な国内製品は以下の2つです。
これら2つ以外にもありますが、その多くは、以下の2つのOEMであることが非常に多いです。

  1. WinActor
  2. ロボオペレータ

いずれも日本で開発されている製品なので、ロボを作成する際にはもちろん、日本語で表現されたメニューで作成することになります。また、ヘルプやマニュアルも日本語なので、日本語で問題なくロボが作成できます。

また、これら2つの国産品に共通して言えるのは、「ITリテラシー」(詳しくは前回分を参照)はほとんど必要ないということです。
但し、いずれも高度な作業をロボ化するためには、それぞれの高度な機能を理解し修得して使う必要が出てきます。
高度な機能とは、具体的には、作業を繰り返させるとか、判断させて作業を分岐させるといった機能です。

また、これら国産品に共通しているのは、スタンドアロン型から始まっているということです。
したがって、複数のPC端末(クライアント)で、どのようなRPAがあり、実行中なのかといった管理は、開発・販売当初はできないばかりでした。
ただ、最近は、これらの国産品でもクライアント/サーバー型のものが出ましたので、スタンドアロン型だけではなくなっています。

さらにこれらの国産品に共通しているもう一つのポイントは、価格が安めであるということです。
ライセンス料や導入コストなどを含む初期投資額は、100万円前後です。

「ITリテラシー」がほとんど必要ないので、経理業務担当者であっても、普段の自分の作業を、自分でロボ化することが十分にできます。
通常半日くらいのトレーニングで、基本的な機能はマスターできるでしょう。

国産品での比較をすると、それぞれ設計思想が異なるので、いろいろな違いがあります。
異なる項目を上げると以下のような項目になります。

  1. ロボを作成すると、自動化した作業のフローを図示してくれる
  2. 人間が行った動作をそのまま記録してくれる
  3. 人間が目で見て作業をする通りに記録してくれる
  4. ERPの画面も問題なく画像認識できる
  5. 記録した作業の一部だけを実行して、適切に作成できているかどうか確認できる
  6. 改善要望を出すと取り込まれる可能性が高い
  7. 機能を向上させたバージョンアップが頻繁に行われる
  8. 月額課金ができる

私はいずれのトレーニング(初級レベル)も受講して、試用版で実際にロボを作成しました。
したがって、上記内容は私の実感としての記載になります。
正確な情報は、ぜひそれぞれのベンダーにお問い合わせください。
よろしくお願いします。

次回は日本企業の経理部門になかなかRPAが導入できない原因について解説する予定です。

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