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3月の人事労務お役立ち情報 「平成29年4月以来5年ぶりの雇用保険料率の改定」

3月の人事労務お役立ち情報 「平成29年4月以来5年ぶりの雇用保険料率の改定」

 アクタス社会保険労務士法人

■人事労務のお役立ち情報

平成29年4月以来5年ぶりの雇用保険料率の改定

労働者にとっての失業時や休職時の予防、即ちセーフティネットの役割を果たしているのが雇用保険です。
新型コロナウィルスの影響が引き続くなか、従来以上に重要な役割を果たしています。

その雇用保険の保険料率が、平成29年以来、5年ぶりに改定される内容を盛り込んだ法律案要綱が発表されました。
2022年2月1日の閣議で決定され、改定は確実な状況です。
詳細は、次の通りです。

 1.現行
  (1)一般事業  9/1,000(労働者負担:3/1,000 事業主負担:6/1,000)
  (2)農林水産  11/1,000(労働者負担:4/1,000 事業主負担:7/1,000)
  (3)建設事業  12/1,000(労働者負担:4/1,000 事業主負担:8/1,000)
 
 2.令和4年4月~
  (1)一般事業  9.5/1,000(労働者負担:3/1,000 事業主負担:6.5/1,000)
  (2)農林水産 11.5/1,000(労働者負担:4/1,000 事業主負担:7.5/1,000)
  (3)建設事業 12.5/1,000(労働者負担:4/1,000 事業主負担:8.5/1,000)
 
 3.令和4年10月~
  (1)一般事業 13.5/1,000(労働者負担:5/1,000 事業主負担: 8.5/1,000)
  (2)農林水産 15.5/1,000(労働者負担:6/1,000 事業主負担: 9.5/1,000)
  (3)建設事業 16.5/1,000(労働者負担:6/1,000 事業主負担:10.5/1,000)

労働者負担の増加も予定されています。
ただし、コロナ禍における労働者の負担に配慮し、
同年度中に二段階の引き上げという特例的な措置が取られるかたちとなりました。
 
労働保険料の計算など、従来より誤りを引き起こしやすくなっていますので、ご注意ください。

 

■今月の人事労務相談室


月給者に日額手当が支払われた日の時間外労働に対する割増賃金の計算は?

【相談内容】

イベント実施の日に運営に携わった社員に対して、
1日あたり4,000円のイベント手当を支給することを検討しています。
当日は残業になることも多いのですが、導入にあたって注意すべきことはありますか? 

【社労士のアドバイス】

イベント運営などの特別な、または特定の業務を行った日に対して、手当を支給すること自体は、何ら問題はないです。
しかし、月給者に日額手当を支給する際は、時間外労働に対する割増賃金の計算に注意が必要です。

まず、ご相談のようなイベント手当は「イベント実施日ごと」に対象者に支払われる賃金となりますので、
その実施日において時間外労働が行われた
場合は、その日に限り、この手当も割増賃金の計算基礎に含めます。
月給者の月額賃金と、この手当のように「ある日に対して支払う賃金」を一緒に割増賃金を計算することはできません。
日額賃金の計算は個別に
行います。

では、個別の計算はどのように行うのか確認していきます。
日額賃金の時間単価の計算方法は労基法施行規則19条2号に最低基準が定められています。
具体的には以下の通りです。


当日の実労働時間が10時間(時間外時間2時間)のケース

4,000円(日額手当)÷8時間(所定労働時間)=500円(時間当たり)
500円(時間当たり)×1.25(割増率)×2時間=1,250円

この、1,250円を本来(月額賃金)の割増賃金に上乗せする。 

重要なのは、イベント手当の支給対象となる日は、他の日と割増賃金の計算基礎が異なるという点です。
そのため、イベント日の割増賃金の支払いは、
他の日とは別に計算する必要があります。
通常、月給者の割増賃金の計算においては、毎月の残業時間を集計し行われますが、
イベント手当支給日は、他の日と分けて集計・計算しなければ
ならないことになります。

このように、月給者に日額手当を支給する場合は、
勤怠システムや給与計算
システムの設定を事前に見直し、検討しておくことをお勧めいたします。

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