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第27回 「税務当局への相談方法の種類は?」|タックスアンサー

第27回 「税務当局への相談方法の種類は?」|タックスアンサー

 アクタス税理士法人

企業が経理処理の判断に迷った場合、税務当局へ相談・照会をかけることができます。
今回は、国税局・税務署への相談・照会の方法をまとめてみました。

タックスアンサー

http://www.nta.go.jp/taxanswer/index2.htm
「タックスアンサーは、税に関するインターネット上の税務相談室です。よくあるご質問に対する回答を税金の種類ごとに調べることができます。また、キーワードによる検索もできます」

タックスアンサーは、企業のHPによく使われるFAQのようなものです。よく質問される項目に対して回答が記載されています。まずは、ここに回答がないか確認するとよいでしょう。

電話相談センターの電話相談

http://www.nta.go.jp/shiraberu/sodan/sodanshitsu/9200.htm
「タックスアンサーで分からないことやもっと知りたいことがあれば、電話相談センターをご利用ください。
電話相談センターのご利用は、最寄りの税務署にお電話いただき、自動音声にしたがって番号「1」を選択してください」

税務署の担当者へ直接でなく、また、相談する際に名前や住所、連絡先を聞かれることはありません。「このようなケースの場合は、こういう判断でよいのか。」とか「このようなケースの場合、どうなるのか。」と質問すれば回答をもらえます。
ただし、回答はあくまでも一般的なケースの回答となります。特殊なケースの場合、具体的な回答を得られないことが多いです。このような場合、相談員も管轄の税務署へ問い合わせをするよう案内することがあります。

税務署での面接相談

http://www.nta.go.jp/tokyo/guide/zeimusho/zei/index2.htm
「・・・来署による相談は十分な相談時間をもって対応するため、事前に予約をお願いしておりますのでご了承願います。」

管轄税務署の担当部署へ問い合わせをします。関係書類を持参して、面接相談することになります。個別的な相談でも、具体的な判断の回答をもらえます。面接相談をする場合、顧問税理士と一緒に確認にいくことが多いです。

事前照会に対する文書回答制度

http://www.nta.go.jp/shiraberu/sodan/jizenshokai/bunsho/gaiyo01/01.htm
「国税局では、納税者の皆様から、申告期限等の前に「具体的な取引等に係る税務上の取扱い」に関して、文書による回答を求める旨の申出(以下「事前照会」といいます。)があった場合に、一定の要件の下に、文書により回答するとともに、他の納税者の皆様の予測可能性の向上に役立てていただくために、その照会及び回答の内容等を公表するという納税者サービスを行っております」

パンフレット
http://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/sonota/8292.pdf

文書で回答を求める制度です。回答までの期間は、原則3ヶ月となります。照会内容によっては、回答を得られないこともあります。このため、照会文書を提出してから、1ヶ月後に文書回答される可能性、回答時期の見通し等が説明されることになっています。
事前照会により回答を得られた場合、回答後の2ヶ月以内にHP上に公表されます。照会者は原則、非公開です。

まとめ

これらの制度は、すべて無料で行えます。相談・照会は、内容に応じてどの方法で確認するか判断が必要ですが、まずは顧問税理士などに確認するのが一般的でしょう。その上で、「確実な判断」を取っておきたいときにこれらの制度を使うことが多いです。
特に、3.税務署での判断、4.事前照会の場合が該当します。
名乗らなくてもいいことからライトに使えるのは、2.の電話相談でしょう。まずは電話相談をして回答のあたりをつけるのも賢い選択です。

(アクタス税理士法人)

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