税務会計業務のポイント
アクタス税理士法人
平成23年11月に成立した税制改正で「税務調査手続きの明確化」という内容がありました。
税務調査手続の法定化が規定され、来年(平成25年)1月1日以後に開始する税務調査から適用されることになります。
今回は、税務調査手続きについて実地調査終了後の内容について説明します。
(パンフレット「税務手続について(国税通則法等の改正)」(平成24年9月) 国税庁HPより)
http://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/koho/02.pdf
(1)申告内容に誤りがない場合
申告内容に誤りが認められない場合は、その旨を書面により通知されることになります。
(2)申告内容に誤りがあり、修正申告する場合
申告内容に誤りが認められる場合は、調査結果の内容(誤りの内容、金額、理由)が 説明され、修正申告を「勧奨」されることになります。
また、修正申告を勧奨される場合、修正申告をした場合には「その修正申告に係る異議申立てや審査請求はできないが更正の請求はできる」ことが説明され、その旨を記載した書面が渡されることになります。
※手続きが明確化される前は、修正申告の勧奨については明確にされていませんでした。
(3)修正申告に応じない場合
修正申告の勧奨に応じない場合には、税務署長が更正又は決定の処分を行うことになります。
(1)異議申立て
税務署長が行った処分に不服があるときは、処分の通知を受けた日の翌日から2か月 以内に、税務署長に対して異議申立てをすることができます。
なお、青色申告書に係る更正処分に不服があるときなどは、異議申立てをせずに、直接、 国税不服審判所長に対して審査請求をすることができます。
※ 異議申立てから3か月を経過しても異議決定がない場合には、国税不服審判所長に対して審査請求をすることができます。
(2)審査請求
税務署長の異議決定を経た後の処分に、なお不服があるときは、異議決定の通知を受 けた日の翌日から1か月以内に、国税不服審判所長に対して審査請求をすることができます。
※ 審査請求から3か月を経過しても裁決がない場合には、裁判所に訴訟を提起することができます。
(3)訴訟
国税不服審判所長の裁決があった後の処分に、なお不服があるときは、その裁決が あったことを知った日の翌日から6か月以内に、裁判所に訴訟を提起することができます。
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