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新年度から適用が始まる法人税制 その3

 アクタスマネジメントサービス㈱/アクタス税理士法人

新年度から適用が始まる法人税制 その3
~商業等中小企業活性化税制とその活用ポイント~

概要

平成25年度税制改正において、法人税関連で新設された税制の最後の一つが「商業・サービス業中小企業活性化税制」です。
この税制は専門家の経営改善に関する助言等を受けて中小企業者等が店舗の改修等に伴う設備投資をした場合に適用できるものです。
地域経済を支える中小企業の活性化を図る観点から創設された税制です。

商業・サービス業中小企業活性化税制の内容

(1)概要

商業・サービス業中小企業活性化税制は租税特別措置法に規定されています。
条文上は、「特定中小企業者等が経営改善設備を取得した場合の特別償却又は法人税額の特別控除」とされ、タイトル通り、特定中小企業者等が経営改善設備で新品のものを取得又は製作等し、国内の一定の事業(指定事業)の用に供した場合に、供用年度において取得価額の30%の特別償却又は取得価額の7%の特別控除(法人税額の20%を限度)を認めるというものです。
この税制は、青色申告書の提出要件はもちろんのこと、適用を受けることのできる対象事業が指定されており、また、資本金の基準が設けられていますので、生産等設備投資促進税制と比較すると適用範囲が狭まっています。

(2)適用期間

平成25年4月1日から平成27年3月31日までの2年間の間に新たに経営改善設備を取得等し指定事業の用に供した場合、その事業供用日を含む事業年度(供用年度)が対象となります。

(3)適用対象法人

認定経営革新等支援機関等による経営改善に関する指導及び助言を受けた中小企業者等で青色申告書を提出するもの(特定中小企業者等)が対象となります。
特別控除の適用を受ける場合には特定中小企業者等のうち、資本金の額又は出資金の額が3000万円以下の法人が対象となります。

(4)適用対象資産

「器具及び備品」と「建物附属設備」に限定され、それぞれ次のものが対象となっています。

  1. 器具及び備品  1台又は1基の取得価額が30万円以上のもの
  2. 建物附属設備  一の取得価額が60万円以上のものただし、所有権移転外ファイナンス・リース取引により取得した経営改善設備については、特別償却の適用は受けられないこととなります。
    http://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/zeisei/2013/0401ZeiseiKaisei1.pdf

(5)適用対象事業

指定事業は、卸売業、小売業、サービス業及び農林水産業が該当します。
ただし、風俗営業及び性風俗関連特殊営業に該当する一定の事業(公安委員会の許可及び届出が必要な業種)は除外されています。

(6)要件

  1. 適用要件
    認定経営革新等支援機関等による経営の改善に関する指導及び助言を受けた旨を明らかにする書類の交付を受ける必要があります。
  2. 申告要件
    特別償却および特別控除の適用を受けるためには、適用を受ける事業年度の確定申告書等に一定の明細書の添付が必要となります。
    また、上記明細書に加え、その法人が受けた「指導及び助言を受けた旨を明らかにする書類」の写しも添付することになります。

(7)認定経営革新等支援機関等

中小企業の新たな事業活動の促進に関する法律に規定されている一定の要件を満たした機関を指します。
具体的には、次のような機関が該当してきます。

  1. 商工会議所
  2. 商工会
  3. 都道府県中小企業団体中央会
  4. 商店街振興組合連合会
  5. 経営革新等支援機関
  6. 森林組合連合会
  7. 経営革新等支援機関(注) など

(注)専門的知識や実務経験が一定レベル以上の者として国が認定した金融機関、税理士、公認会計士、弁護士等

本制度活用のポイント

商業・サービス業中小企業活性化税制の活用にあたっての注意点やポイントをまとめると次のとおりとなります。

  1. 繰越制度について
    特別償却不足額、税額控除限度超過額については、1年間の繰越しができることとされています。
  2. 他の特別償却等との重複適用が不可
    この税制の適用を受けようとする減価償却資産が、他の租税特別措置法の規定による特別償却の規定の適用を受ける場合、この制度は利用できません。
  3. 中小企業等投資促進税制との併用
    平成26年3月31日までの期間内に新品の機械及び装置などを取得等した場合には、その事業供用日を含む事業年度において特別償却又は税額控除を受けることができる「中小企業等投資促進税制」というものがあります。

国税庁(タックスアンサー)中小企業等投資促進税制
http://www.nta.go.jp/taxanswer/hojin/5433.htm

この規定には、今回新設された「商業・サービス業中小企業活性化税制」の対象資産である「器具及び備品(注)」「建物附属設備」は含まれていません。

平成26年3月31日までの期間内において、設備の一新を計画されているような中小企業者等においては、「中小企業等投資促進税制」と「商業・サービス業中小企業活性化税制」を組み合わせることによって、税制の優遇を多く享受することができることになります。

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