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平成27年確定申告のポイント

 アクタスマネジメントサービス㈱/アクタス税理士法人

平成27年分の所得税確定申告に関係する主な改正項目

平成27年分の確定申告より適用される改正事項のうち、ポイントとなる主な項目は次の通りです。

主な改正項目 概 要
所得税の最高税率の見直し 課税所得4,000万円超については新たに45%の税率適用
財産債務明細の見直し 提出基準、記載事項の見直しと財産債務調書へ名称変更(下記参照)
住宅ローン控除の適用期限の延長 消費税率10%へ引上げが1年6ヶ月延期されたことに伴う措置
国外転出時課税制度の創設 国外転出時における有価証券等の含み益に対する課税制度
確定申告が必要な公的年金等 外国で支払われる公的年金など源泉対象外の公的年金等は確定申告が必要に

財産債務調書制度

従来の財産債務明細書から、新たに財産債務調書として提出を必要とする対象者の範囲が狭くなり、記載事項の内容がより詳細となる等の見直しが行われました。

提出基準 財産債務調書の記載事項 提出期限
「その年分の所得金額が2,000万円超であること」かつ 「その年12月31日において有する財産の価額の合計額が3億円以上であること、又は、同日において有する有価証券等の対象資産※の価額の合計額が1億円以上であること」
  • 全ての財産の種類、数量、価額
  • その他必要な事項
翌年3月15日
  • 概要
    ※対象資産とは有価証券(株式、投資信託)、匿名組合契約の出資持分、未決済の信用取引・発効日取引・デリバティブ取引のこと
  • 財産債務調書の提出等の有無による特例及び罰則

ふるさと納税ワンストップ特例制度の注意点

ふるさと納税について確定申告が要件となっていましたが、平成27年4月1日以降に寄付したふるさと納税分から次の要件を満たした場合、確定申告が不要となる「 ふるさと納税ワンストップ特例 」が創設されました。

ワンストップ特例制度が適用される要件
確定申告が不要な給与所得者等であること
ふるさと納税先の団体が5カ所以内であること(1つの団体に複数回寄付しても1カ所と数えます。)
ふるさと納税先団体にこの特例を適用する旨の申請書を提出すること

ただし、例えば次のような場合、ふるさと納税の適用を受けるために、寄附先自治体から送付された「寄附金受領証明書」を添付し従来どおり確定申告をする必要がありますのでご注意ください。仮にワンストップ特例制度と二重に手続きが行われた場合でも確定申告が優先されます。

  1. 5団体を超える自治体にふるさと納税をした方
  2. 個人事業主や2カ所給与の会社員などもともと確定申告しなければならない方
  3. 住宅ローン控除の初年度や医療費控除などを受けるために確定申告を行う方
  4. 平成27年1月1日から3月31日までにふるさと納税を行っている方

Q&A

Q1.医療費控除の適用を受けたいのですが、どういったものが対象となりますか。

A1.医療費控除の対象とされる医療費は、個人とその生計一親族がその年に支払った医師等による診療や治療などの対価のうち通常必要と認められるものです。

医療費工場の版定例 対象となるもの(○) 対象とならないもの(×)
医師の治療を受けた方 診療費、治療費、往診費用
急患やけがで病院へ運ばれる費用
通院時のバス代、電車代(タクシーはやむをえない場合以外は×)
人工透析費用
レーシック手術費用
人間ドック(病気が発見されて治療を引き続きつづける場合は○)
健康診断費用
美容整形費用
予防接種費用
自家用車で通院する場合のガソリン代、駐車料金
入院した方 通常必要な入院の部屋代、食事代
医師の指示による治療や手術のための補助具
入退院時のバス代や電車代(タクシーはやむをえない場合以外は×)
差額ベッド代
医師や看護婦への謝礼
寝巻代、洗面具などの身の回り品代やテレビや冷蔵庫の使用料
薬を買った方 治療や療養に必要なもので、通常の科学の医薬品
丸山ワクチンの購入費用
ビタミン剤、健康ドリンク、医師の処方以外の漢方薬
風邪予防のためのうがい薬やマスク
歯科へ通った方 虫歯の治療費
金歯や義歯の費用
美容目的の歯列矯正(治療目的に歯列矯正は○)
歯石除去費用
医療用器具を買った方 義手、義足
糖尿病患者の注射器費用
補聴器(医師による治療を受けるために直接必要なものは○)
身体障害者の車椅子の購入対価
アン摩、はり治療を受けた方 治療のための指圧師、はり師、きゅう師、整復師などの施術費 健康維持のためや国家資格を持たないものによる施術費
子供を産んだ方 出産費用、出産までの定期検診費用
出産までの入院時の食事代
医師による不妊症に治療代や人工授精に関してかかる費用
帰省の旅費
寝巻代、洗面具などの身の回り品代やクリーニング代
無痛分娩講座などの受講料

Q2.相続等で取得した財産を譲渡した場合、所得税を計算する際に何か特別な扱いはありますか

A2.相続などで取得した財産を譲渡した場合、一定の要件を満たすときは、下記の計算の特例を適用して所得税を計算することができます。

項目 特例の概要 特例を受けるための要件
相続財産を譲渡した場合の取得費の特例 相続などにより取得した土地建物、株式などを、一定期間内に譲渡した場合、譲渡所得の計算上、相続税額のうち一定金額を譲渡資産の取得費に加算することができます。
その結果、譲渡所得が小さくなり、税額を軽減する効果があります。
・相続や遺贈により財産を取得した人であること
・財産の取得者に相続税が課税されていること
・相続税の申告期限翌日以降3年を経過する日までに譲渡していること
非上場株式を発行会社に譲渡した場合の課税の特例 相続などにより取得した非上場株式を、発行会社に譲渡した場合に、本来適用されるみなし配当課税の代りに、譲渡損益は譲渡所得として分離課税(一律20.315%)を適用することができます。
特例を適用するとみなし配当課税と比較して税額が少なくなるケースが多く、相続税の納税資金を確保するために有用です。
・相続や遺贈により当該株式を取得した人であること
・財産の取得者に相続税が課税されていること
・相続税の申告期限翌日以降3年を経過する日までに譲渡していること
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