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第1回 「楽しい経理」

掲載日:2018.03.01
「楽しい経理」という表現に、どのくらいの人が違和感をもつでしょうか。
非常に多くの人びとが「経理は楽しいとは思えない」と感じているように思います。

その場合の「経理」は、主に以下の業務を想定されていると思います。
 ・日常取引の記帳や決算作業や税務申告業務
 ・予算策定、予実比較と差異調査
 ・経営者への報告
などなどです。
みな地味です。
全て大変大切な業務ですし、なくてはならない業務です。
しかし、楽しくない・・・。

ところで「楽しい」ってどういうことでしょうか。

「楽しい」と感じられるには、いろいろなことがあるとは思いますが、「予想すること」も楽しいことだと思います。
ドラマを見ていても、「この先どうなるか」と、ついつい考えてしまうようなドラマは、楽しいドラマ、「ハマる」ドラマですね。
競馬は、馬券(正確には勝ち馬投票券)を買ってレースが終わるまで、ドキドキです。
「自分が買った馬が勝つのか」、ドッキドキで楽しいですね。

ビジネスも最近は不確実性・不透明性がいや増し、ビジネスの将来を予測する経営者は、ドキドキしますが、楽しんではいられないかもしれません。

経営企画部門が、役員の夢を絵にしているだけの機能しか持っていない会社では、経理部門がビジネスを予測する機能を持っていれば、非常に優れた企業になるでしょう。
しかし、ほとんどの経理部門は、過去の実績把握に多くの工数を割き、将来予測をほとんど行っていないようです。
もし、経理部門が、自社のビジネス・ストーリーやビジネス・モデルを理解して、営業、製造あるいは開発部門に出向いて、現場とのコミュニケーションを密にして、適切なビジネス予測を行える部門になれば、社内での期待も高まり、経営トップだけでなく、社内のあらゆる部門から便りにされるでしょう。
そうなれば、経理はもっと楽しくなるように思います。

付け加えれば、経理部門が現場部門とコミュニケーションを取る際には、経理用語、特に勘定科目を使用しないようにすることです。
「経理が言うことはよくわからない」と言われる場合に、経理部門の担当者は、知らず知らずに、
「減価償却費が・・・」とか、
「固定費が・・・」とか、しまいには、「損益分岐点が・・・」
などと言ってしまっているようです。
経理用語や勘定科目は、現場部門では普通使用していないので、わかりにくいものです。
それより、
「得意先への訪問回数は・・・」とか、
「提案書の提出回数は・・・」とか、
「新規顧客の来店人数は・・・」などといった、
現場の人びとが普段使っている言葉(現場のKPI)を使うと、コミュニケーションがスムーズになると思います。
そして、経営と現場を結び付けて、「非財務情報」と「財務情報」を結び付ける役割や機能を経理部門が持てるようになれば、経理部門は「なくてはならない存在」になるでしょう。

ビジネスの複雑な動きを勘定科目を中心とした会計の手法で理解する能力を持ち、数字に最もツヨい経理部門こそ、自社のビジネスの将来を予測する部門として、私が最も期待しているところです。

「過去情報」から「将来情報」に目を向け始めることが、経理が「楽しくなる」きっかけになるように思います。

バックナンバーを開く

  1. 第15回 「-RPA特集 第11回- RPAは内部統制上問題とならないのか」(2019.11.01)
  2. 第14回 「-RPA特集 第10回- RPAで自動化させるのはだれか」(2019.10.01)
  3. 第13回 「-RPA特集 第9回- RPAを導入する上での留意点(その2)」(2019.09.01)
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  8. 第8回 「-RPA特集 第4回- 日本企業の経理部門になかなかRPAが導入できない原因(その2)」(2019.04.01)
  9. 第7回 「-RPA特集 第3回- 日本企業の経理部門になかなかRPAが導入できない原因」(2019.03.01)
  10. 第6回 「-RPA特集 第2回- 日本で利用されているRPAにはどのようなものがあるのか(その2:国内製品)」(2019.02.01)
  11. 第5回 「-RPA特集 第1回- 日本で利用されているRPAにはどのようなものがあるのか(その1:海外製品)」(2019.01.01)
  12. 第4回 「経理業務とRPA(ロボティクス)」(2018.12.01)
  13. 第3回 「東ロボくん」(2018.10.01)
  14. 第2回 「『使わされる会計』と『使う会計』」(2018.06.01)
  15. 第1回 「楽しい経理」(2018.03.01)

著者プロフィール

中田 清穂(なかた せいほ)

青山監査法人にて米国基準での連結財務諸表監査に7年間従事。
旧PWCに転籍後、連結経営システム構築プロジェクト(約10社)に従事。
その他に経理業務改善プロジェクトや物流管理プロジェクトにて、現場業務の現状分析や改善提案に参画。
旧PWC退社後、DIVA社を設立し、取締役副社長に就任。DIVA社退社後、独立。

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