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第4回 「経理業務とRPA(ロボティクス)」

掲載日:2018.12.01
前回の私のコラムでは、「東ロボくん」の話を取り上げました。
そこで、AI(人工知能)と経理業務の関係、特に、「AIに負けない経理人」になるための考え方についてお話しました。

AIと並んで関心が高まっているのが、RPA(ロボティクス)です。
最近のニュースや情報誌の記事では、RPAはAIと並んで、取り上げられる機会が激増しているテーマです。
私もこの一年間で、講演依頼をいただくTOP3の中に、RPAが入っています。

皆さんは、RPAについて、どのような感想をお持ちでしょうか。

・なんだかわからないけれど、自分の会社には必要なさそうだ

・役に立ちそうだけれど、どうしたら使えるようになるのかわからない

・どんな製品があってどのくらいの費用がかかるのかわからない

・実際「経理業務」で使われているかどうかがわからない

・人間がやってきた業務を「ロボット」にやらせると、仕訳や決算を間違えや
 しないかと不安がある

などなど・・・。
不明なことも多く不安がぬぐえず、とても近寄り難いと感じている方も多いと思います。

「不安」は、「不明」から起きることが多いでしょう。
「わからない」から「不安」になるのです。
深い霧の中では、どの方向に進めばよいかわからないので、「不安」になります。
つまり、深い霧の中は、「見えない」から不安になるのです。

「不明」を解消すれば「不安」は減るでしょう。
「不明」を解消する有効な手段は「情報収集」です。
しかも「信頼できる正確な情報」の収集です。
「信頼できる正確な情報」があれば、「わからない」ことは相当程度なくなって、「不安」も相当軽くなるでしょう。
先の例の、「深い霧の中」でも、今のスマホの地図と位置検索機能があれば、かなり自信をもって進むことができるようになるでしょう。
今のスマホの機能は、相当「信頼できる正確な情報」です。
だから「安心」できるのです。

一番気を付けなければならないのは「わからないから前に進まない、何も変えない」ということです。
今まで良かったことでも、今後は良くないかもしれません。
今までこのやり方で良かったから、今後も大丈夫だろう、というのは大変危険です。

なぜなら、世の中は変化しているからです。
全く変化していない世界では、何も変える必要はないでしょう。
しかし経理業務にしても、会計基準が変わる、税制が変わる、自社のビジネスを取り巻く環境も変わる、そして、業務を支えるテクノロジーも変わっているのです。
そしてその変化は、とてつもないスケールとスピードで変わっているのです。

例えば、売上高にしても、返品やボリュームディスカウントを見越して「見積った金額」で計上することが、会計基準でも法人税制でも原則になるなど、これまで思いもよらなかった変化が起きています。

「生き残ったのは、『強いもの』ではなく、『変化に対応したもの』だった」というのは、ダーウィンの有名な言葉ですが、まさしく、「変化」を無視すると生き残れないのです。

この数年、私はRPAを調査・研究してきました。
情報を収集し、実際に経理業務に活かしている企業に出向いて作成・使用事例を、自分の目で確かめてきました。

その中で、大変強い関心がもたれながらも、導入がなかなか進まない経理業務へのRPAについて、「信頼できるような正確な情報」を提供していきたいと考えています。

この考えを、スーパーストリーム社の方々に理解していただきました。
次回、年が明けてから、このコラムでRPAに関する情報や事例を「毎月、1年間にわたって」提供できるようになりました。

具体的には、以下のような項目について、場合によっては、一つの項目を数回に分けて、ご紹介していこうと考えています。

・日本で利用されているRPAにはどのようなものがあるのか

・経理の現場へのRPAの導入がなかなか進まないのはなぜか

・どのような経理業務にRPAが使えるのか

・RPAを導入する上での留意点は何か

・RPAで自動化させるのは誰か(システム部門か経理部門か)

・RPAは内部統制上、問題とならないのか

・RPAとOCR(AI-OCR)

できるだけ多くの方に届いてほしい情報です。
皆さんからSNSなどで、同僚や知人にお知らせしていただけたら、うれしく思います。
できるだけ多くの方々に、「変化」に対応していただけるようになることが私の望みです。

バックナンバーを開く

  1. 第15回 「-RPA特集 第11回- RPAは内部統制上問題とならないのか」(2019.11.01)
  2. 第14回 「-RPA特集 第10回- RPAで自動化させるのはだれか」(2019.10.01)
  3. 第13回 「-RPA特集 第9回- RPAを導入する上での留意点(その2)」(2019.09.01)
  4. 第12回 「-RPA特集 第8回- RPAを導入する上での留意点(その1)」(2019.08.01)
  5. 第11回 「-RPA特集 第7回- どのような経理業務に使えるのか(その3:経費精算業務)」(2019.07.01)
  6. 第10回 「-RPA特集 第6回- どのような経理業務に使えるのか(その2:買掛金請求書業務)」(2019.06.01)
  7. 第9回 「-RPA特集 第5回- どのような経理業務に使えるのか(その1:入金消込業務)」(2019.05.01)
  8. 第8回 「-RPA特集 第4回- 日本企業の経理部門になかなかRPAが導入できない原因(その2)」(2019.04.01)
  9. 第7回 「-RPA特集 第3回- 日本企業の経理部門になかなかRPAが導入できない原因」(2019.03.01)
  10. 第6回 「-RPA特集 第2回- 日本で利用されているRPAにはどのようなものがあるのか(その2:国内製品)」(2019.02.01)
  11. 第5回 「-RPA特集 第1回- 日本で利用されているRPAにはどのようなものがあるのか(その1:海外製品)」(2019.01.01)
  12. 第4回 「経理業務とRPA(ロボティクス)」(2018.12.01)
  13. 第3回 「東ロボくん」(2018.10.01)
  14. 第2回 「『使わされる会計』と『使う会計』」(2018.06.01)
  15. 第1回 「楽しい経理」(2018.03.01)

著者プロフィール

中田 清穂(なかた せいほ)

青山監査法人にて米国基準での連結財務諸表監査に7年間従事。
旧PWCに転籍後、連結経営システム構築プロジェクト(約10社)に従事。
その他に経理業務改善プロジェクトや物流管理プロジェクトにて、現場業務の現状分析や改善提案に参画。
旧PWC退社後、DIVA社を設立し、取締役副社長に就任。DIVA社退社後、独立。

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