日本の会計・人事を変える。”もっとやさしく””もっと便利に”企業のバックオフィスを最適化。スーパーストリーム

11月の人事労務お役立ち情報|育児・介護休業法改正における令和4年4月1日施行内容について

11月の人事労務お役立ち情報|育児・介護休業法改正における令和4年4月1日施行内容について

 アクタス社会保険労務士法人

■人事労務のお役立ち情報

令和3年6月に育児・介護休業法が改正されました。
改正概要の以下5点は令和4年4月1日から段階的に施行となります。

 1.男性の育児休業取得促進のための子の出生直後の時期における柔軟な育児休業の枠組みの創設
 2.育児休業を取得しやすい雇用環境整備及び妊娠・出産の申出をした労働者に対する
   個別の周知・意向確認の措置の義務付け
 3.育児休業の分割取得
 4.育児休業の取得の状況の公表の義務付け
 5.有期雇用労働者の育児・介護休業取得要件の緩和

 今回は令和4年4月1日に施行される2.および5.に焦点を当て解説いたします。

 上記「2.育児休業を取得しやすい雇用環境整備及び妊娠・出産の申出をした
 労働者に対する個別の周知・意向確認の措置の義務付け」ですが、具体的には次の通りです。

 <育児休業を取得しやすい雇用環境の整備>
 育児休業と産後パパ育休制度(出生時育児休業制度のことで、本来の育児休業とは別に、
 産後8週間以内に4週間を上限に一括または2回まで分割して休業取得できる制度)の申し出が
 円滑に行われるように、以下のいずれかの措置をとらなければなりません。
 (1)研修の実施
 (2)相談窓口の設置
 (3)自社の育児休業取得事例の収集・提供
 (4)制度と育児休業取得促進に関する方針の周知

 <妊娠、出産を申し出た本人または配偶者に対する個別の周知・意向確認>
 (1)周知事項
    ・育児休業・産後パパ育休に関する制度
    ・育児休業・産後パパ育休の申し出先
    ・育児休業給付に関すること
    ・労働者が育児休業・産後パパ育休期間について負担すべき社会保険料の取り扱い
 (2)周知・移行確認の方法
    ・面談、書面交付、FAX、電子メールのいずれか
    
 また、「5.有期雇用労働者に対する育児・介護休業取得要件の緩和」ですが、
 法改正前の取得要件は、以下の2点のいずれも満たす必要があります。

 (1)引き続き雇用された期間が1年以上
 (2)1歳6ヵ月までの間に契約満了することが明らかでない

 今回の法改正で上記(1)の要件が撤廃となり、無期雇用労働者と同様の取扱いになります。
 ただし、別途労使協定を締結している場合は、引き続き除外することが可能です。 
 育児休業給付についても同様の緩和が行われます。

 令和3年6月の改正内容は令和4年4月1日以後3段階に分けて施行されます。
 内容についての理解とともに、就業規則の見直しはもとより、
 従業員への周知および実務上の対応についての検討が必要になります。
 いまから内容理解を進めていく必要があります。

 厚生労働省Webサイト「育児介護休業法について」
 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000130583.html

■今月の人事労務相談室

在宅勤務時の就労時間管理について

【相談内容】

 コロナ禍の特例として在宅勤務制度を導入しました。
 在宅勤務時の適切な就労時間管理方法について教えてください。

【社労士のアドバイス】

 在宅勤務はウィズコロナ・ポストコロナの「新しい生活様式」に適応する働き方として、
 コロナ禍の特例ではなく、持続的に導入・定着させる方向に舵を切る会社も多いのではないでしょうか。
 在宅勤務は本来のオフィス以外の場所で行われるため、使用者が労働状況を現認による労働時間の把握は難しいですが
 一方で、在宅勤務は情報通信技術の利用が不可欠であるため、
 労働時間管理についても情報通信技術を活用することで円滑に労務管理を行うことも可能になります。

 厚生労働省が公表している「テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン」では、
 在宅勤務時における労働時間の把握について以下の方法が例示されています。

 1.客観的な記録による把握
  (1)従業員が在宅勤務時に使用するパソコン等の使用時間の記録で把握する
  (2)サテライトオフィスを利用する場合、サテライトオフィスへの入退場の記録で把握する
 2.労働者の自己申告により把握する
  (1)1日の終業時に、始業時刻及び終業時刻をメール等にて報告させる

 なお、「2.労働者の自己申告」により把握をする場合は、パソコンの使用状況など客観的な事実と、
 自己申告された始業・終業時刻との間に著しい乖離があることを把握した場合には、
 所要の労働時間の補正をしなければなりません。

 また、在宅勤務は、業務の指示や報告が時間帯に関わらず勤務が行われやすくなるため、
 以下のような手法により、従業員のワークライフバランスの確保に配慮することが求められます。

 1.メール送付・電話の抑制
 時間外等における業務に関する指示や報告の在り方や、指示や報告が行われた場合の対応の要否について、
 各事業場の実情に応じてルールを設定する
 2.システムへのアクセス制限
 所定外深夜・休日は事前に許可を得ない限りアクセスできないように設定する
 3.時間外・休日・所定外深夜労働についての手続
 労使の合意により時間外等の労働が可能な時間帯や時間数をあらかじめ設定する
 4.長時間労働等を行う従業員への注意喚起
 労務管理システムを活用して対象者に自動で警告を表示する

 在宅勤務の場合は勤務状況が見えないため、働きすぎてしまう従業員も見受けられます。
 労使双方にとってプラスの制度になるよう、改めて適切な管理体制であるかを確認し、整えることが重要です。
 
 厚生労働省「テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン」
 https://www.mhlw.go.jp/content/000759469.pdf

ホワイトペーパー「戦略人事を実現するために必要な土台の作り方」

関連記事