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第2回 「11月の人事労務お役立ち情報」

掲載日:2017.11.01

<目次>

1.今月のお仕事一覧 『11月のお仕事カレンダー』
2.知っ得!労務クイズ こんな時、あんな時 『育児休業給付金の最長支給期間は?』
3.法改正・労務トピック解説 『残業時間の上限規制について』
4.給与・社会保険相談Q&A 『配偶者控除と配偶者特別控除の改正に伴い、扶養控除等申告書の記入方法が変わる点と給与計算への影響について』
5.今月の人事労務相談室 『定額残業代支給時の最低賃金の確認方法は?』

1.今月のお仕事一覧
『11月のお仕事カレンダー』

スケジュール

【11月10日】 ・10月入社の雇用保険資格取得届の提出(ハローワーク)
・10月分源泉所得税・住民税の納付(郵便局または銀行)
【11月14日】 ・労働保険料の第2期分口座振替納付日
【11月30日】 ・10月分社会保険料の納付(郵便局または銀行)

■その他チェック事項■
 ・年末調整申告書の配布と回収「平成29年分年末調整のしかた」
  https://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/gensen/nencho2017/01.htm  

2.知っ得!労務クイズ こんな時、あんな時
『育児休業給付金の最長支給期間は?』

-Question-

2017年10月1日より、育児休業制度が一部改正、施行されています。
保育園などに入所できない場合に、育児休業を延長する場合、雇用保険より 支給される育児休業給付金は、子どもが最長何歳まで受給できるようになったでしょうか?

(イ)1歳

(ロ)1歳6か月

(ハ)2歳


-Answer-

(ハ)2歳

育児休業の原則的な取得期間は「1歳まで」ですが、保育園などに入所できない等の事情がある場合、従来の「1歳6か月」までの取得に加えて、「2歳」までの取得が新たに認められました。この育児休業期間の延長に合わせ、育児休業給付金の給付期間も同様に2歳まで受給することができます。

3.法改正・労務トピック解説
『残業時間の上限規制について』

2017年9月15日に、「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案要綱」について、労働政策審議会から厚生労働省に対して答申が行われました。厚生労働省では、この答申を受け、法律案を整備して国会への提出準備を進めています。

この働き方改革の大きな目玉とされているのが、残業時間の上限規制です。現在の労働基準法では、労働時間の上限を1日8時間、1週40時間までとしており、同法36条に基づく労使協定を締結すれば、当該時間を超えて労働させることが認められています。
しかしながら、法定労働時間を超えて労働させることができる時間は、月間45時間、年間360時間を上限とするよう告示されているのみで、法律的罰則は現在課せられておりません。また、その労使協定に特別条項を結んだ場合、延長できる時間は青天井とされており、長時間労働や過労死の一因といわれています。

今回の法律案では、告示されていた月間45時間、年間360時間という限度基準を法律へ格上げし、さらに罰則を設けることにより強制力を持たせることが考えられています。さらに、特別条項を結ぶ場合でも、年間720時間(単月では、休日労働を含んで100時間未満)の限度が設定されています。

法律案が成立した場合には平成31年に施行される予定です。長時間労働を改善するための職場環境の整備は、長期的な視点に立って進める必要があります。
まずは、勤怠状況を正確に把握し、社内の意識改革、労働時間の削減目標等を設定して、着実に見直しを進めていきましょう。

【厚生労働省】
・「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案要綱」の答申   http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000177380.html

4.給与・社会保険相談Q&A
『配偶者控除と配偶者特別控除の改正に伴い、扶養控除等申告書の記入方法が変わる点と給与計算への影響について』

【質問】

平成30年から配偶者控除と配偶者特別控除の法改正があると聞きましたが、扶養控除等申告書への記入方法が変わる点や給与計算への影響について教えてください。

【回答】

税制改正により、平成30年分から、配偶者控除及び配偶者特別控除の取扱いが変更されました。
主な改正点は、次のとおりです。
1.給与所得者の合計所得金額が1000万円を超える場合には、配偶者特別控除だけでなく、配偶者控除の適用も受けることができなくなった
2.配偶者特別控除の対象となる配偶者の合計所得金額上限が76万から123万に拡大された
3.配偶者特別控除の控除額が改正されるとともに、給与所得者の所得と配偶者の所得に応じて控除額が決定されることになった
4.「源泉控除対象配偶者」に該当する場合には、給与や賞与支払時に源泉徴収する税額を計算するための「扶養親族等の数」に1人加えて計算することになった

この改正に伴い、平成30年から扶養控除等申告書の様式が変更され、これまでの「控除対象配偶者」欄は、「源泉控除対象配偶者」に変更され、扶養控除等申告書へ記入する配偶者の範囲が変更となりました。

「源泉控除対象配偶者」とは、次の何れかに該当する配偶者をいいます。

1.配偶者控除の適用となる方

(変更点)
給与所得者の合計所得金額が1000万超の方は、適用できなくなりましたので、給与計算では、「扶養親族等の数」が1人減り、源泉徴収税額は前年よりも高くなります。



2.配偶者特別控除の適用対象者のうち、給与所得者の合計所得金額が900万以下で、配偶者の合計所得金額が85万以下の方
(変更点)
配偶者の所得が38万を超える場合は、従来は年末調整時に配偶者特別控除申告書へ記入しましたが、この要件に該当する場合には、扶養控除等申告書へも記入することになります。これにより、給与計算では、「扶養親族等の数」が1人増え、源泉徴収税額は 前年よりも低くなります。
 



なお、給与所得者の合計所得金額が1000万を超えた方であっても、同一生計配偶者(従来の控除対象配偶者)が障害者に該当する場合には、従来どおり「扶養親族等の数」に1人を加えて計算します。

【国税庁:配偶者控除及び配偶者特別控除の見直しについて】 https://www.nta.go.jp/gensen/haigusya/index.htm

5.今月の人事労務相談室
『定額残業代支給時の最低賃金の確認方法は?』

【相談内容】

当社では社員の基本給に月45時間分の残業代を含めて支給していますが、 社員から最低賃金を下回っているのではないかとの質問がありました。この者には月20万円の基本給をしており、当社の月平均所定労働時間は160時間ですので、最低賃金を下回ることはないと考えていますが、どのような計算方法で確認すればいいでしょうか?


【社労士のアドバイス】

基本給に含まれている残業代を考慮して時間単価を算出し、 最低賃金額以上になっているか確認する必要があります。

一般的な月給制の社員については、月給を時間当たりの金額に換算し、 最低賃金額以上になっているか確認します。

 【手順】   20万円÷160時間=1250円      1250円>958円(東京都、2017年10月時点)



一方、基本給に一定時間分の残業代を含めている場合は、 基本給に含まれている固定残業代を除いた「本来の基本給」を算出し、 その金額から時間単価を算出して、最低賃金額以上になっているか確認する必要があります。
 【手順1】固定残業代を除いた「本来の基本給」を算出
       20万円×(160時間÷(45時間×1.25+160時間)) ≒147,977円



 【手順2】月平均所定労働時間で除して時間単価を算出
       147,977円÷160時間≒925円  925円<958円(東京都、2017年10月時点)



上記のように基本給に残業代を含めて支給していると「本来の基本給」が 低くなるため、思いがけず法令に違反しまうことがあります。 人事担当者は改定の都度、最低賃金額を下回っていないか確認することが求められます。

著者プロフィール

アクタス社会保険労務士法人

スタッフ約130名、東京と大阪に計4拠点をもつアクタスグループの一員。 アクタス税理士法人、アクタスITソリューションズ、アクタスマネジメントサービスと連携し、 中小ベンチャー企業から上場企業まで、顧客のニーズに合わせて、人事労務、税務会計、システ ム導入支援、経営コンサルなどを提供しています。 http://www.actus.co.jp/

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